ライフシフト塾が
目指していること

1. 「他人モードの人生」から「自分モードの人生」へ

「自分モードの人生」を
生きていこう

これまでの説明で、

「人生100年時代のキャリア戦略」でキモとなることは

<その1>

まずはモチベーションの源泉となる

『自分が大切にしている価値観』

をあぶり出し、自覚すること

<その2>

そしてその 『自分が大切にしている価値観』 を

軸(選択基準)として

これからの仕事を選び、学びを継続していくこと

であるとお伝えしました。

そのような 「あるべき姿」 を踏まえると、

自ずとライフシフト塾が目指す主たる方向性も定まってきます。

つまりこのライフシフト塾は、

自分の価値観を

軸(選択基準)にして

キャリアを展開していく

という生き方を目指すものであり、

「直感と論理をつなぐ思考法」(ダイヤモンド社 )の著者である

佐宗 邦威さんの言葉を拝借しますと

「自分モードの人生を生きていく」

という生き方へのシフトを目指していきます。

「他人モードの人生」から
脱却しよう

「自分モードの人生」 とはどういう生き方かを理解するためには、

その逆パターンを考えるとイメージしやすくなります。

その逆パターンの人生とは、 

「他人モードの人生を生きていく」

ということです。

「他人モードの人生」とは

「このように生きるべき」 という

「世間や他人からの声」 に従って

自分の感情を置き去りにし、

人の期待にひたすら応え続ける

という人生ですね。

私もまさに長い間

そのような生き方を続けてきましたが、

これは多くのサラリーマンの方にも

当てはまるのではないでしょうか。

そしてこれは特に 「優秀なビジネスパーソン」 

多いパターンだったりします。

といいますのは、優秀な方は優秀であるが故に

  1. 上司からのオーダーにいろいろと応えることができるので評価されます

  2. 評価されるとさらに難易度の高い仕事が降ってきます

  3. さらに頑張って応えるとまた評価されて・・・(以降、繰り返し)

という感じで

他人が投げてくる

『難しいタスク』 というボールを

ひたすら打ち返す

というループにはまってしまいます。

「他人の期待に応える」 というのは仕事の基本であり、

生存戦略としては全く持って正しいことではあります。

しかし、それをひたすらやり続ける人生というのは、

キャリアの『軸』となるもののパートでもお話したとおり、

80歳まで働く時代ではとてもじゃないですが心が持たなくなります。

そんな 「他人モードの人生」 ではなく

まずは自分の価値観を軸 (選択基準) にして

『どんなことをやりたいか』 を考え

次に、どうすればそれを

『他人の期待』 に接続できるかを考える

ライフシフト塾はそのような

「自分モードの生き方へのシフト」 

を目指していきます。

ニセモノの
「自分モード」に注意!

「他人モードの人生」からの脱却に関して

もう1つ注意すべきこととして、

「ニセモノの自分モードに惑わされない」

ということがあります。

それはどういうことかといいますと、例えばSDGsへの取り組みなど

「社会的に大切だと言われていること」 を

「自分の使命だ!」 と定めるケース

で起きがちです。

そのようなケースについて、

「働く大人のための『学び』の教科書」(著者:中原淳・かんき出版)では

以下のように言及されています。

残念ながら、重要性はわかっていつつも長続きしなかったことや、

結局、キャリアを切り開くことには貢献しなかったことは何かというと、

「世間的に、やればいいと言われていること」 や

「社会的に大切だと言われていること」 です。

重要性は頭でわかっていつつも、

興味関心が持てない場合には、やはり長続きしません。

これまでお話してきたように、

これらに関する取り組みが 「自分が大切にする価値観」 と重なっていれば問題ないのですが、

そうではないとき、中原教授が指摘するような「バーンアウト」が発生してしまいます。

このいわば 「慈善心ドリブン」 による社会課題への取り組みというのは、

「自分は社会に良いことをしているんだ」 という

一種の高揚感をもたらすことから

あたかも 「自分モードの人生を生きている」 かのように

感じさせる場合もあるため、注意が必要です。

実際に私の周りにも、 

「社会的に意義のある仕事だから」 ということで 

「自分はやりたいことをやっている」 と長年思い込んでいたものの、あるとき 

「実はニセモノの自分モードだった」 

ということに気づかれ、

改めて 「本当の自分モードの人生」 にシフトされた方がいらっしゃいました。

ただ、このパターンが怖いのは、

例え途中で 「ニセモノの自分モードだった」 と気づいたとしても、 

「社会的に良いことをやめることへの罪悪感」 から、

やめるにやめられず、

バーンアウトへと突き進んでしまう怖れがあることです。

そうならないようにするためにも、

SDGsに代表されるような 「明らかに社会的に良いコト」 に取り組む際は、

自分の軸である 「自分が大切にする価値観」 と照らし合わせ、

これは 『本当の自分モード』 なのか

と、今一度自分自身に問い直す姿勢が大切になってきます。

そんな 「ニセモノの自分モードの人生」 に惑わされることなく、 

「ホンモノの自分モードの人生」 を送っていくためにも、

ライフシフト塾では

「何をやるかの選択基準」 となる

「自分が大切にする価値観」 の自覚を

最も大切にしていきます。

2. 「What to do」 から「How to be」へ

「何をするか(What to do)」
の引力に負けない

「自分モードの人生」を目指していくにあたって、

この講座で注意しているポイントがあります。

それは

いきなり 

「何をするか (What to do)」 

を考えない

ということです。

といいますのが、我々はどうしても短期的な視点での具体的な 

「何をするか(What to do)」

に意識が向きがちです。

そしていきなり 

「何をするか(What to do)」


を考えはじめると、

「世間的にカッコいいと思われているものをやりたい」

という 

「他人モードのノイズ」 

に惑わされ、さらには

「みんなから ”すごいねー” と言われたい」

という承認欲求も発動し、どんどん 

「他人モードの引力」 

が強くなっていったりします。

 → これは私の経緯談&失敗談でもあります 汗

しかし、ライフシフトで目指すのはあくまで 

「自分モードの人生」 であって、

そのために常に意識しておくべきは 

「自分が大切にしている価値観」 です。

そしてその

「自分が大切にしている価値観」というのは

「自分はどうありたいのか」

「自分はどんなことを大切にして生きていきたいのか」

という

「How to be (どう在りたいか)」 

であるともいえます。

ということで、 

「自分モードの人生」 を生きていくための大事なポイントとして、

まずは

「How to be(どう在りたいか)」

を自覚し、

そのうえで、その延長線上にある

「What to do(何をするか)」

を考える

この順番をしっかり意識した生き方を

ライフシフト塾は目指していきます。

「やりたいことがわからない」病
の処方箋

最近は 

「自分のやりたいことがわからない」 

という悩みをよく聞きます。

これまでお伝えしてきたとおり、

人生100年時代のキャリア戦略としては

「やりたいことをやっていく」しか道はありませんので、

焦る気持ちはよくわかります。

ただし、この問題も 

「What to do」 と 「How to be」 の視点で捉えると、

悩みのポイントが少しずれていることが分かります。

「自分のやりたいこと」というのは

具体的な 「What to do」 のことですが、

先ほど書いたとおり、

考えるべき順番は 

「How to be」 →  「What to do」 

となります。

なので悩むべきポイントは、

「自分のやりたいことがわからない」

ではなく、

「自分はどう在りたいのか、わからない」

「自分はどんなことを大切にして生きていきたいのか、わからない」

が本来の悩むべきポイントです。

そして、そのような100年人生のキャリアの軸となる 

「How to be」 を自覚し、

それを意識しながら行動を続けていくと、

その先にある 「What to do」 も

遅かれ早かれ見えてくるものです。

ということで、 

「自分のやりたいことがわからない」 

という焦りからの不安を抱えていた人も、 

「How to be(どう在りたいか、という価値観)」 

を自覚することで、

自分は100年人生の軸である

「How to be (どう在りたいか、という価値観)」 

を自覚しているから、 

「What to do (何をするか)」 は

いずれ見つかる、大丈夫だ。

という静かな安心と、確かな自信が持てるようになります。

このようにライフシフト塾では、 

「How to be (どう在りたいか、という価値観)」 

を自覚することにより、

「やりたいことがわからない」 

という不安からの解放を目指していきます。

軸が定まれば
「やりたいこと」はいずれ見つかる

さきほど

「How to be」 を自覚し、

それを意識しながら行動を続けていくと、

その先にある 「What to do」 

もいずれ見えてくる

とお話しましたが、この点についてもう少し説明したいと思います。

「早くWhat to doを見つけたい」 と

はやる気持ちもわかるのですが、

実際すぐに見つかるケースはそんなに多くありません。

ライフシフト塾の講座の中では、

1人キャンプYouTuberとして有名になったヒロシさん、

アナウンサーからフラワーアーティストとして独立された前田有紀さんの

ライフシフトを事例として取り上げていますが、

お二人に共通することも

「自分の価値観」 である 「How to be」 を軸に

行動を続けていった結果

しばらくしてから現在の 

「What to do」 に巡り合えた

という流れです。

これは考えてみると当たり前の話ですが、

触れる情報の 「母数」 が増えていかないと 

「やりたいこと」 に遭遇する可能性は高まらず、

そして触れる情報の母数を増やしていくためには

どうしても一定の時間が必要になります。

そしてこれと同じことを佐宗邦威さんは

著書「直感と論理をつなぐ思考法」(ダイヤモンド社 )の中で

以下のように表現されています。

「内発的な関心」 にフォーカスし、

どこまでもオリジナルなビジョンを突き詰めたとしても、

その思惑は往々にして 

「社会的な問題解決」 のような

大きな流れへと接続していくのである。

そしてさらに、その前提を踏まえたうえでの

ライフシフトの 「心構え」 「行動指針」 として

以下のように述べておられます。

「自分モード」のスイッチをオンにしておきながら、

背中を押してくれる「大波」を待つ。

そんな心がまえでいるほうが毎日楽しいし、

結果的にどこかで「期待を超えた爆発」に

巡り合える可能性は高くなるだろう

この 「What to do」 を見つけていく姿勢としての、

「自分モード」のスイッチをオンにしておきながら、

背中を押してくれる「大波」を待つという表現は

まさにピッタリだなと感じています。

そしてライフシフト塾では、

そんな  「社会的な問題解決のような大きな流れへの接続」  ともいえる 

「What to do (やりたいこと)」  がより見つけやすくなるための 

「3つの視点の考え方」  をお伝えし、

より 「発見の時間短縮」 ができるようにサポートしていきます。

3. 「お手軽」に流されず「行じていく」

講座が終わってからがスタート

私の母校であるグロービス経営大学院で、

MBAプログラムを統括するトップの方が仰っていた

ある言葉がずっと心に残っています。

それは

我々がここで学ぶことは

「筋トレマシンの使い方」 である

だから、単に卒業し、学位をとるだけでは

何も得られない

よって、卒業後もいかに

筋トレを続けていくかが極めて大事

といった内容の言葉です。

そしてこのライフシフト塾も

その点については

全く同じ思いで作っております。

ライフシフトは長丁場の取り組みであり、

ちょっと取り組めば実現できるものではありません。

ライフシフト塾で提供している講座はフルコースのメニューですと

全10ステップ、期間にして4~5か月間にわたって取り組んでいくものですが、

提供しているものは

長期にわたるライフシフトの道を歩んでいくための 

「起点づくり」 や 「土台作り」 であって、

講座を終了した時点で

ライフシフトが簡単に実現するというものではありません。


講座が終わってからが、

ライフシフトの旅の本当のスタートです。

私の尊敬する田坂広志さん(多摩大学院名誉教授)も

同じような文脈で次のように仰っています。

今の世の中には、

「いかに手っ取り早く」

「いかに苦労せず」

「いかに楽をして」 

という発想がはびこっています。

書店に行けば、そのような本ばかりが溢れている。

だから、我々は「堪え性」がなくなる。

本当に大切なことは、簡単には身につかない。

しかし3年、腹を据えて修行をすれば、

素晴らしい何かが掴めるにも関わらず、

それができない。

油断をすれば、我々は、

そうした「堪え性」のない人間になってしまうのです。

     

※グロービス知見録:自分の人生は大いなる何かに導かれていることを知る――田坂広志氏が語るリーダーの覚悟 より引用

私も昨今は 「お手軽風潮」 が非常に強い世の中だと感じていますが、

同じく尊敬するイチローさんが引退会見で 

「一歩一歩、昨日の自分を超えていくしかない」 

という趣旨のようなことを仰っていたように、

ライフシフトも決して

お手軽に実現できるものではなく

「コツコツと行動を積み重ねていく」 という

「行じる」 以上の近道はない

と考えており、そんな想いでプログラムを作っています。

ということで、ライフシフト塾の取り組みにおける 

「行じるポイント」 について

いくつかご紹介したいと思います。

「しっくりくる言葉」を
粘り強く探していく

行じるポイントの1つ目は 

「自分が大切にする価値観」 の突き詰め 

です。

ライフシフト塾では後述する

「才能プロファイリング」というメソッドを使って

価値観をあぶり出していきますが、

分析結果のフィードバックにおける到達点は、

-----------

自分はどうも、

こういう状況や状態になったときに

心が強く反応しているようだ

-----------


-----------

ということは、

自分はこういうことを

大切に思っているんだな(=価値観)

-----------

ということを 

「確かにそんな感じだな」 と 

「感覚やイメージで掴んでいる状態」 です。

そしてそんな 

「感覚やイメージで掴んでいる状態」 から、 

自分の確たるコア・コンセプト

(自分が大切にする価値観)

へと昇華させていくためには、

自分にとってしっくりくる言葉

(キーワード)

へと落とし込んでいく、

言語化作業



が必要になります。




この 「価値観を突き詰めていくためのラスト1マイル」 とも言える 

「しっくりくる言葉(キーワード)探し」 は、 

「自分自身の感性とのすり合わせ作業」 になりますので、

人によっては数か月間、

自分自身との対話を積み重ねることで

追求していくしかありません。

そしてそれは

永遠のβ版を更新していくという感じで、

ライフシフト塾を卒業してからも

磨き続けていくものです。

このような

「しっくりくる言葉を粘り強く探し、磨き続ける」

という取り組みは、まさに

「行じていくこと」

そのものです。

「目指したいキャリア」を
粘り強く模索する

行じるポイントの2つ目は、

「目指したいキャリアの模索」 です。

これは、前回の

軸が定まれば 『やりたいこと』 はいずれ見つかる 

のパートで書いたことの繰り返しになりますが、

自分にとってしっくりくる


「自分が大切にする価値観」 が定まった後、

その延長線上での 「やりたいこと」

即ち 「目指したいキャリア」 が見つかるスピードには個人差があり、

多くの人は一定の時間をかけて、

いろいろと行動を積み重ねていく中で見つけていくことになります。

さらには80歳まで働くという長期戦においては、

「最初の目指したいキャリア」 をやり終えたあと

「次の目指したいキャリア」 を再設定する

ということを何サイクルか回していく人生になります。

ライフシフト塾ではそれに役立つ「3つの視点の考え方」をお伝えし、

ワークを通じて思考に慣れていただくことで、

効率的に行じていけるようにサポートしていきますが、

受講終了後はその考え方を活用して 

「自分自身で目指したいキャリアを粘り強く探し続ける」 

という姿勢が大事になっていきます。

このような

「目指したいキャリアを粘り強く模索し続ける」 

ということも、まさに

「行じていくこと」 

そのものといえます。

「目指したいキャリア」に向かって
地道に行動を重ねていく

これはライフシフト塾の

第2部(Bコース・Cコース)に該当するものですが、

「目指したいキャリア」 が定まったあとは、

その実現に向けて

地道に行動を継続していくことになります。

また、長期的な視点でみれば、

この行動パターンも80歳まで、

何サイクルか回していくことになります。

この 「目指したいキャリアに向かって行動を続けること」 は

言うまでもなく 「行じること」 そのものです。

ライフシフト塾の第2部では、

継続して 「行じて」 いけるように、

基本となる行動計画の策定から、

行動をストップさせる心理的ブレーキへの向き合い方などについて

講義とワークを通じて学んでいきます。

行じていくための
「虎の巻」をお渡ししたい

「行じていくこと」 に関する最後のメッセージですが、

ライフシフト塾の「講義」に関する部分は、

第1部と第2部あわせて

約500頁のテキスト類、

約15時間の動画コンテンツ

というボリュームで提供しております。


それは、必要なときにいつでも見返して復習ができるように

ライフシフトの実現に向けて

「行じて」 いくための

「筋トレマシンの使い方」 をまとめた

「虎の巻」 をお渡しする

という想いでご用意しているものです。


そしてライフシフト塾にご参加いただいた皆様には

受講終了後もこの

「虎の巻」 を手に携え

ライフシフトという道に向かって、

勇気を持って突き進んでいただきたい

というのが、この講座を主宰する私の想いです。

以上、このパートでは


「ライフシフト塾が目指していること」

というテーマで、

以下の3つ切り口からお話させていただきました。


「他人モードの人生」 から

「自分モードの人生」 へ

「What to do」  から

「How to be」 へ

「お手軽」 に流されず

「行じていく」

次回からは、ライフシフト塾が採用する

「自分が大切にしている価値観を見つける手段」

である

「才能プロファイリング」

についてご紹介したいと思います。